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【移植周期体験談】ワンクリノンとウトロゲスタン、楽なのはどっち?副作用とリアルな比較を語ります

いよいよ迎えた、体外受精の移植周期。
処方された黄体ホルモン補充の薬。それが、「ワンクリノン」と「ウトロゲスタン」との、地味な戦いの始まりでした。

「副作用ってどんな感じ?仕事中に辛くならないかな?」
「ネットの情報はいろいろあるけど、結局どっちがいいんだろう…?」

同じような不安や疑問を抱えているのではないでしょうか。

私は体外受精の移植周期でワンクリノンとウトロゲスタンの両方を体験しました。

この記事では、リアルな使用感、地味に辛い副作用、職場での苦労、そして気になる費用まで、私の体験を話ししていきたいと思います。

目次

基本スペック比較 ~まずは2つの薬をおさらい~

まずは、私が処方されたワンクリノンとウトロゲスタンがどんなお薬で、どんな違いがあるのか、基本情報をおさらいしましょう。

どちらも、着床しやすく、そして妊娠を継続しやすくするために子宮内膜をふかふかに保つ「黄体ホルモン(プロゲステロン)」を補充するための膣剤です。

私の場合は、体外受精の移植周期で、周期によって両方のお薬を経験することになりました。その時の処方内容と費用をまとめたのが、こちらの比較表です。

ワンクリノン膣用ゲルウトロゲスタン膣用カプセル
形状ジェル状(アプリケーター式)卵型のカプセル
私の処方1日1回(昼12時)1日3回(朝・昼・夜)
使い方アプリケーターで注入指で直接挿入
保険適用
費用(3割負担)約5,640円 (18,790点)約4,550円 (15,170点)
一言特徴1回で済むが、場所を選ぶ手軽だが、回数管理が大変

※費用は処方される本数や日数によって変動しますので、あくまで私のケースとして参考にしてください。

こうして見ると、使い方や回数、費用にも少しずつ違いがあるのがわかりますね。
では、いよいよ本題です。この違いが、実際の使用感にどう影響してくるのか? 私のリアルな体験談をお話ししていきます。

私のワンクリノン体験記 ~「1日1回が楽」は幻想だった…?~

最初に私が処方されたのは、ワンクリノンでした。

メリット:1日のタスクが1回で終わる安心感

もちろん、良かった点もあります。それは、1日の投薬タスクが昼の1回で「完了!」となること。
仕事から疲れて帰ってきて「あ、薬…」となったり、朝のバタバタした時間にし忘れたりする心配がないのは、精神的にとても楽でした。

デメリット①:「昼12時&要安静」が職場では地獄だった

私にとって最大の壁がこれでした。処方されたのは「昼12時に1回」。そして、看護師さんからは「注入後、できれば15分くらいは横になって安静にしていると吸収が良いですよ」とのアドバイスが。

ぶー奈

……え、職場で横に!?

昼休みになると、そそくさと会社のトイレの個室へ。誰にも見られないようにこっそりワンクリノンを注入し、自分のデスクに戻ると、不自然に机に突っ伏して「ちょっと疲れたフリ」をしながら安静時間を確保する日々…。

周りの同僚に「体調悪いの?」と心配されるたびに、「ちょっと寝不足で~」とごまかすのも地味にストレスでした。「1日1回」ですが、いつでもどこでもOKというわけではないという条件が隠れていたのです。

デメリット②:噂以上の「白いカス」問題

そして、多くの経験者が語る「カス問題」。これは噂通り、いえ、噂以上でした。
使用してしばらくすると、ポロポロとした白い、まるで酒粕やおから、カッテージチーズのような固まりがドバっと出てくるんです。

これはもう、おりものシートでは全く歯が立ちません。「ちょっと汚れる」というレベルではなく、「がっつり何かが排出される」という感覚。

私は、常に昼用のナプキンを装着していました。下着を汚したくない方は、ナプキンが必須だと断言します。

デメリット③:強烈な眠気との戦い

黄体ホルモン補充の副作用としてよく聞く「眠気」。ワンクリノンは、これもかなり強烈でした。
注入して1~2時間もすると、まるで睡眠薬を飲んだかのように意識が遠のくような眠気に襲われます。

ぶー奈

午後の大事な会議中、必死に目を開けているのが辛かったこと…

これは後述するウトロゲスタンでも感じたのですが、個人的な感覚では、ワンクリノンの方が眠気の「一撃」が重かったような気がします。(※もちろん、これは個人の感想です!)

私のウトロゲスタン体験記 ~手軽さの裏にある、うっかりとの戦い~

次の移植周期で処方されたのが、ウトロゲスタン膣用カプセルでした。結果的に、私にとっては良い点も、そして新たな悩みも両方ありました。

メリット①:圧倒的な「挿入の手軽さ」

ウトロゲスタンを使って一番感動したのは、なんといっても挿入の手軽さです!
卵型のつるんとしたカプセルを、指でサッと膣内に入れるだけ。アプリケーターの準備も不要で、トイレの個室に入ってほんの数十秒で完了します。

そして何より、ワンクリノンの時のように「注入後、横になる」というミッションがない!これが本当に、本当に楽でした。

職場でも昼休みにトイレでサッと済ませられ、デスクで不自然に突っ伏す必要もありません。この「場所を選ばない」というメリットは、日中働く私にとって魅力でした。

メリット②:カス問題からの解放(ただし…)

ワンクリノンであれだけ悩まされた「白いポロポロしたカス」問題。ウトロゲスタンでは、これが格段に少なかったです!あのおから地獄から解放されたのは、精神衛生上とても良かったです。

ただし、全く何も出てこないわけではありません。
カプセルが溶けた後の、水っぽいというか、少し油分を含んだような液体がタラーッと流れ出てきます。こちらも下着を汚してしまうので、結局ナプキンは必須でした。カスは出ないけれど、漏れ対策は引き続き必要、という感じです。

デメリット:「1日3回」の壁と忘れやすさ

ウトロゲスタンの最大のデメリット、それは「1日3回(朝・昼・夜)」という回数の多さです。
手軽な反面、このタスク管理が大変でした。スマホのアラームを「朝7時、昼12時、夜10時」などと設定していましたが、仕事に集中していたり、外出先でバタバタしていたりすると、ついアラームを止めて「後でやろう」と思って、そのまま忘れてしまうことも…。

「あ!昼の分、もう15時だ!どうしよう!」と血の気が引くような思いをしたのは一度や二度ではありません。

【共感?!】黄体ホルモン補充中の「あるある」と私の乗りこなし術

ワンクリノンとウトロゲスタン、どちらを使っても、黄体ホルモン補充期間は地味なストレスとの戦いでした。ここでは、そんな日々の中で私が「これって、あるあるじゃない!?」と感じたことと、それを乗り切るために編み出した、ささやかな工夫をご紹介します。

対策①:ナプキンは「相棒」。おりものシートは戦力外!

これは声を大にして言いたいのですが、黄体ホルモン補充期間中、おりものシートは戦力外です!
ワンクリノンの大量のカスも、ウトロゲスタンのじわっと漏れ出てくる液体も、おりものシートのキャパシティを軽々と超えてきます。私は早い段階で諦めて、常にナプキンを装着していました。

特におすすめなのは、「かぶれにくいコットン素材」で「薄型の昼用」のものです。長時間つけているとかぶれやかゆみの原因にもなるので、肌に優しい素材を選ぶのがポイント。自分の「相棒ナプキン」を見つけてみてください。

対策②:カスがすごい!お風呂の順番を巡る夫婦の攻防

特にワンクリノンを使っていた時期、夜のお風呂はちょっとした戦場でした。
というのも、日中溜め込んだ例の「白いカス」が、お風呂で一気に排出されることがあるんです。なので、当然「私が一番最後にお風呂に入って、きれいに洗い流したい…」と思うわけです。

しかし!いつも夫がのんびりしていてなかなかお風呂に入ってくれない…!
「ねぇ、まだ入らないの?」「こっちはカスが…!」と、イライラを抱える日々。これは、不妊治療中の夫婦にしかわからない、地味で切実な「あるある」ではないでしょうか。(笑)

対策③:眠気対策は「諦め」も肝心?

薬を使った後の、あの抗えないほどの強烈な眠気。
色々試しましたが、コーヒーを飲んでも、顔を洗っても、勝てない時は勝てません。

そこで私が行き着いた結論は、「諦めて安全を確保する」ことでした。
「これは薬の副作用で、赤ちゃんを迎えるために体が準備しているサインなんだ」と、ある意味で開き直る。そして、仕事中なら席で少しだけ目をつぶる、可能なら正直に「薬の副作用で少し眠気が…」と同僚に伝えておく。車の運転は絶対に避ける。
無理に戦おうとせず、「そういうものだ」と受け入れて、自分の体を守ることを最優先する。この割り切りも、意外と大事な乗りこなし術だと思います。

まとめ ~結局、私にはどっちが合っていた?~

ここまで、ワンクリノンとウトロゲスタンのリアルな体験談をお話ししてきました。どちらも一長一短ありましたが、最後に「結局、私にはどっちが合っていた?」という結論をお話ししたいと思います。

私の結論:手間のストレスより「場所を選ばない手軽さ」でウトロゲスタンに軍配!

一般的なイメージでは「1日1回のワンクリノンが楽」と思われがちですが、日中オフィスで働く私のライフスタイルでは、いつでもどこでもサッと入れられるウトロゲスタンの方が、総合的に見て合っていました。

ワンクリノンの「注入後に横になる」というミッションと、職場での不自然な振る舞いが、私にとってはかなりのストレスでした。

それならば、回数が多くて忘れるリスクはあっても、手軽に使えるウトロゲスタンの方が精神的に楽だった、というのが私の正直な感想です。
また、費用の面でも、少しだけウトロゲスタンの方が安かったのも嬉しいポイントでした。

でも、これはあくまで「私の」場合

もちろん、これは私のライフスタイルでの結論です。
例えば、専業主婦の方や、在宅ワークが中心で日中も家で過ごせる方なら、ワンクリノンの「1日1回でタスクが完了する」というメリットは、とても大きく感じられるはずです。

大切なのは、ご自身の生活スタイルと、何を一番ストレスに感じるか(手間の多さか、使用場所の制限か)を考えてみること。もし副作用が辛かったり、使い勝手が悪くて悩んだりした場合は、我慢せずにクリニックの先生や看護師さんに相談してみてください。「次の周期は違う薬を試してみたい」と伝えることで、道が開けることもあります。

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