妊活、もう疲れた…」
排卵日が近づくと家中がピリピリ。愛情表現のはずの夫婦生活は、いつしか「子作りのための作業」に。毎月やってくるリセットに一人で落ち込んでは、「なんで私だけがこんなに辛いの?」と涙する日々。
不妊治療の中でも「最後の砦」と言われる体外受精。もっと大変で、もっとストレスフルな毎日が待っているんだろう…と覚悟を決めてステップアップしました。
ところが、現実は真逆!
驚くことに、体外受精を始めてからの方が、夫婦間のストレスは驚くほど軽くなったんです。
もし今、あなたがタイミング法や人工授精のプレッシャーで押しつぶされそうなら、私たちの体験談が少しでも心の荷物を軽くするきっかけになれば嬉しいです。
タイミング法・人工授精で夫婦が追い詰められていた頃
今思えば、あの頃が精神的に一番キツかったかもしれません。体外受精に進む前の私たち夫婦のリアルな状況です。
愛情表現から「作業」になった夫婦生活
一番辛かったのが、これでした。排卵日が近づくと、カレンダーと排卵検査薬の色だけが私たちの司令塔。「今日しかない」というプレッシャーの中、夫婦生活は完全に「義務」であり「作業」。
正直に言うと、毎回性交痛もあって、本当はやりたくなかったんです。
でも「今日を逃したらまた1ヶ月後…」と思うと、痛くても無理をするしかない。終わった後の虚しさと、「どうしてうまくいかないんだろう」という焦りだけが残る夜は、本当に辛かったです。
私だけが必死?すれ違う夫婦の温度差
妊活の情報収集、サプリ選び、基礎体温の記録…。気づけば、スマホで検索しているのは私ばかり。
彼が非協力的だったわけではありません。でも、この治療の当事者であるという意識に、どうしても温度差を感じてしまう。「頑張っているのは私だけなんじゃないか」という孤独感は、日に日に大きくなっていきました。
なぜ?体外受精にステップアップしたら夫婦のストレスが減った3つの理由
そんなボロボロの状態で挑んだ体外受精。ところが、私たちの関係は驚くほど改善しました。その理由は、大きく3つあります。
理由1:「妊活セックス」の呪縛からの完全解放!
これが、本当に、何よりも大きかったです!
体外受精では、採卵と移植で妊娠を目指すため、夫婦生活のタイミングを気にする必要が一切なくなります。
排卵日を予測するストレスから解放され、痛みを我慢してまで「作業」をする必要もなくなった。
ただそれだけで、心に羽が生えたように軽くなりました。義務感から解放されたことで、純粋に「夫が好きだな」という気持ちをもう一度見つめ直すことができました。
理由2:「夫婦で戦うチーム感」が生まれた
タイミング法では孤独だった私ですが、体外受精に進むにあたり、一緒に病院に行くことで夫の当事者意識も芽生えました。精神的なサポートも増えたような気がします。
特に印象的だったのが、ホルモン剤の副作用で私がイライラしてしまった時のこと。
夫が「メンタルが弱るのはホルモン剤のせいやから仕方ない。気にすんな」とサラッと言ってくれたんです。
その一言で、「ああ、私のせいじゃないんだ。夫はちゃんと分かってくれてるんだ」と救われました。
理由3:専門家に委ねる「お任せ」の安心感
「今周期の排卵はいつ…?」と、毎朝の基礎体温に一喜一憂し、排卵検査薬とにらめっこする日々。あの自己判断のプレッシャーから解放されたのも、精神的に非常に大きかったです。
治療スケジュールはすべてクリニックが管理してくれる。「プロに任せておけば大丈夫」という安心感は、先の見えない不安を大きく和らげてくれました。自分でコントロールできないことを手放すだけで、こんなに楽になるんだと実感しました。
もちろん大変なことも!でも、ストレスの種類が違う
ここまで良いことばかり書いてきましたが、もちろん体外受精が楽園なわけではありません!治療費は高いし、毎日の自己注射は痛いし、副作用で体調が優れない日もあります。
でも、不思議とあの頃のような「夫婦関係のギスギスしたストレス」はなかったんです。目標(採卵や移植)が明確で、やるべきことがハッキリしているからかもしれません。「この山を越えれば…!」と、夫婦で励まし合いながら乗り越えることができました。出口の見えないトンネルを一人でさまようようなストレスとは、種類が全く違いました。
まとめ:体外受精は、夫婦関係を見つめ直すきっかけになるかもしれない
タイミング法や人工授精で夫婦関係が辛くなってしまうのは、あなたのせいでも、パートナーのせいでもありません。それだけ、あの方法は夫婦のプライベートな部分に深く踏み込む、デリケートな治療なのだと思います。
もしあなたが今、当時の私たちのように「義務的な夫婦生活」や「パートナーとの温度差」に疲れ果てているなら、体外受精へのステップアップは、治療を前に進めるだけでなく、夫婦関係をリセットする前向きな選択肢になるかもしれません。
大変な治療であることは事実です。でも、私たち夫婦にとっては、あの「排卵日の呪縛」から解放されたことで、お互いを思いやる気持ちを取り戻す、大切なきっかけになりました。
コメント